アンダーグラウンドの枠を飛び越え、日本のヒップホップシーンの中心で異彩を放ち続ける埼玉県熊谷市発のラップグループ「舐達麻(なめだるま)」。自らの壮絶な生い立ちや日常をリアルに綴ったリリックが圧倒的な支持を集める一方、彼らの足跡には常に警察の影と「逮捕」の二文字がつきまとってきました。
大麻取締法違反による度重なる家宅捜索や主要メンバーの身柄拘束劇は、テレビの全国ニュースでも大きく報道され、世間に強烈なインパクトを与えました。「過去に誰がどんな理由で逮捕されたのか」「なぜ実刑にならず釈放されたのか」「現在の活動状況はどうなっているのか」など、ネット上では今なお多くの疑問が飛び交っています。本稿では、舐達麻を巡る歴代の逮捕劇の真相と司法判断、そして過酷な過去を乗り越えたメンバーたちの現在地を徹底追及します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:2021年と2022年にメンバーが大麻取締法違反(所持)容疑で相次ぎ逮捕されたが、大半が不起訴処分となり釈放されている。
- 要点2:グループ結成前、DELTA9KIDは金庫破り事件等に伴う実刑判決で服役を経験しており、この服役と盟友の死が舐達麻誕生の原点となった。
- 要点3:度重なる法的トラブルを潜り抜けたメンバーは、音楽制作や自身のアパレルブランド「APHRODITE GANG」の展開を精力的に継続している。
【歴代の逮捕劇】舐達麻メンバーを巡る大麻取締法違反と事件の全貌
舐達麻の名が全国的な一般ニュースとして報じられた最大の契機は、警視庁組織犯罪対策5課(組対5課)が動いた2021年と2022年の連続逮捕劇です。楽曲内で大麻を日常的に嗜好するライフスタイルを堂々とラップしていた彼らは、警察当局から長期間にわたってマークされていました。
最初の大きな波となったのが2021年4月14日の一斉摘発です。組対5課は、大麻取締法違反(所持)の疑いでメンバーのG-PLANTS(本名・本多勇翔)とDELTA9KID(本名・広井大輔)を含む男女9人を逮捕しました。熊谷市内の密売ルートやグループ関係先への家宅捜索を経ての強制捜査であり、ファンの間に大きな衝撃が走りました。この捜査時、リーダー格のBADSAIKUSHの自宅からも大麻片が押収されたものの、この時点での現行犯逮捕は見送られています。
続く第2波が2022年10月4日の電撃逮捕です。今度はBADSAIKUSH(本名・細矢純平)とG-PLANTSが、自宅マンションなどで大麻を所持していた疑いにより再び組対5課に逮捕されました。2年連続で主要メンバーが拘束される異例の事態となり、グループの活動休止や長期離脱が現実味を帯びたと報じられました。
なぜ不起訴や釈放が続くのか?裁判の行方と「実刑判決」の真相
世間を騒がせた一連の大麻取締法違反容疑ですが、その結末は意外なものでした。結論から言えば、2021年および2022年の逮捕劇において、メンバーが実刑判決を受けて刑務所へ送られることはありませんでした。
2021年の逮捕時、DELTA9KIDは尿検査で陰性反応が出たことや、押収された大麻の所持に関する証拠関係から、勾留期限を迎えた後に不起訴処分(嫌疑不十分など)となって釈放されました。G-PLANTSについても同様に法的な手続きを経て保釈・釈放に至っています。
さらに2022年10月のBADSAIKUSHとG-PLANTSの逮捕においても、東京地検は勾留満期となった同月下旬に両名を処分保留で釈放し、その後に正式に不起訴処分としました。日本の刑事司法において起訴率は非常に高い水準を維持していますが、大麻の「単純所持」事件では、複数人が出入りする空間での「共同所持」の立証や、誰の支配下にあったかという「所持の故意・認識」を厳密に証明することが極めて困難なケースがあります。
当局による徹底した取り調べや家宅捜索が行われたものの、決定的な有罪証拠を固めきれなかったことが、不起訴およびスピード釈放の法的な背景にあります。
メンバーごとの過去と逮捕歴|BADSAIKUSH・DELTA9KID・G-PLANTSの足跡
舐達麻のリアルな佇まいは、近年の大麻所持容疑だけでなく、10代から20代前半にかけて経験した荒れたストリート生活に根ざしています。メンバーそれぞれの経歴と過去の逮捕歴を整理すると、彼らが背負ってきた業の深さが浮かび上がります。
BADSAIKUSH(バダサイクッシュ):
グループの中心人物であり、絶対的なリリックの発信源です。少年時代から熊谷のストリートで非行に手を染め、少年院への送致歴があります。成人後も度重なる警察のマークを受け、2022年には組対5課に逮捕されましたが、前述の通り不起訴を勝ち取りました。警察の厳しい追及にも屈しないアティテュードが、リスナーからのカリスマ的な支持を確固たるものにしています。
DELTA9KID(デルタナインキッド):
端正なルックスと哀愁を帯びた低音フローが特徴のMCですが、グループ内で最も過酷な服役経験を持つ人物です。舐達麻の前身時代に関わった事件により、実際に数年間の実刑判決を受けて刑務所に収監されていました。2021年の大麻事件では逮捕されたものの不起訴となり、無駄な再収監を回避しています。
G-PLANTS(ジープランツ):
独特の粘り気のあるフロウと圧倒的な存在感で楽曲を支えるキーマンです。2021年、2022年と立て続けに大麻取締法違反の容疑で逮捕のターゲットとなりました。2度の逮捕劇を経験しながらも、いずれも法的な処罰の網をすり抜ける形で現場復帰を果たしています。
結成の原点にある壮絶な過去と「APHRODITE GANG」の絆
舐達麻を語る上で避けて通れないのが、彼らがなぜ音楽へ命を懸けるようになったのかという「結成前夜の悲劇」です。
グループの前身である「49」というクルーで活動していた2009年、未成年から20歳前後の若者だった彼らは、金庫破り(建造物侵入・窃盗)などの犯罪行為を繰り返していました。その逃走劇の最中、警察の追跡を受けた車両が大事故を起こし、同乗していたかけがえのない仲間・104(トシ)が命を落とすという凄惨な事故が発生します。
この事件により、DELTA9KIDをはじめとする仲間が逮捕され、実刑判決を受けて刑務所へ服役することになりました。親友の死と、刑務所の冷たい壁。残されたBADSAIKUSHたちは、失われた命と自らの罪、やり場のない後悔を背負いながら、「もう音楽で生きるしかない」と腹を括りました。服役していた仲間が出所したタイミングで結成されたのが、現在の舐達麻です。
彼らが率いるクルー名でありレーベル名でもある「APHRODITE GANG(アフロディーテギャング)」は、単なるビジネス集団ではなく、血と涙を分かち合ってきた熊谷のフッド(地元)の仲間たちによる強固な共同体です。彼らの楽曲に漂う独特の切なさと凄みは、こうした虚飾のない過去から生み出されています。
【2026年最新】舐達麻メンバーの現在と音楽活動のリアル
度重なる逮捕騒動や世間のバッシングを受けながらも、舐達麻の音楽的評価とストリートでの影響力は衰えるどころか、ますます強固なものとなっています。
現在、メンバー全員が身柄を拘束されることなく自由の身であり、精力的な制作活動を継続しています。客演(フィーチャリング)への参加や待望の新曲ドロップ、全国各地の大型ヒップホップフェスへのヘッドライナー出演など、シーンの最前線を走り続けています。
また、彼らが手がけるアパレルブランド「APHRODITE GANG HOLDINGS」は、新作アイテムがオンラインで発売されるたびに数分で完売する異常な人気を誇ります。ストリートの若者だけでなく幅広いファッション層からもカルト的な支持を集めており、音楽とファッションの両面で独自の経済圏を確立しました。
法的なリスクと常に隣り合わせでありながら、自らの言葉とスタイルを曲げずに表現を続ける彼らの姿は、2026年の日本のカルチャーシーンにおいても唯一無二の異彩を放っています。
【舐達麻の逮捕】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:舐達麻のメンバーで実際に刑務所へ入った(実刑を受けた)人はいる?
A1:はい、DELTA9KIDが過去に実刑判決を受けて刑務所に服役しています。ただし、これはグループ結成前の2009年頃に起きた金庫破り(窃盗)等の事件によるものであり、近年の大麻取締法違反による実刑ではありません。
Q2:2021年・2022年の大麻取締法違反で全員が実刑にならなかった理由は?
A2:逮捕後の捜査において、証拠関係の精査や尿検査の結果、また「共同所持」の認識や実質的な支配関係を法廷で証明することが困難であったためと見られています。その結果、検察庁により嫌疑不十分などを理由とする「不起訴処分」が下され、釈放されました。
Q3:舐達麻は現在も活動している?解散の可能性はある?
A3:現在も解散しておらず、精力的に活動を続けています。度重なる逮捕劇の際にもグループの結束は崩れず、音楽制作やフェスへの出演、アパレルブランドの展開など、活発なムーブメントを維持しています。
まとめ:ストリートの現実を背負い続ける舐達麻の今後
日本のアンダーグラウンドの冷徹な現実を、飾らない詩情とハイセンスなビートに乗せて歌い上げる舐達麻。彼らの経歴に刻まれた逮捕劇は、スキャンダラスな話題として消費されがちですが、その根底には親友の死や過酷なストリートの掟、そして音楽への執念が存在しています。
警察当局からの厳しい監視の目は今後も続くと見られますが、司法の追及を潜り抜け、自らのスタンスを貫き通す彼らの存在は、表現の自由とリアリズムの極北として今後もカルチャーシーンを揺るがし続けるはずです。彼らが次にどんな言葉を紡ぎ、どのような音楽を提示するのか、その動向から目を離すことができません。 (出典: 舐 達 麻 逮捕(Yahoo!ニュース))